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ラディザクト

最新放射線治療装置「ラディザクト」始動!

従来機を圧倒する高速・高精度な最新装置を導入。沖縄のがん治療に貢献します。

治療時間は大幅に短縮より安全かつ高精度に

 2023年5月、南部徳洲会病院は、最新型の放射線治療装置トモセラピー「Radixact X9(ラディザクト)」を導入
し運用を開始しました。従来のトモセラピーと比べて治療にかかる時間が大幅に短縮し、尚且つ安全で正確な照射によって患者さまの負担を軽減できます。定位放射線治療専用装置「サイバーナイフM6」と使い分けることで、提供できる治療の幅がより拡がります。

 ラディザクトには、これまでのトモセラピーにはない新たな機能が備わっています。
 一つは、 高精細で高速なCT撮影機能です。放射線治療では治療直前にCT画像を撮影し、計画時のCTと位置を正確
に照合してから照射を開始します。この撮影時間が従来の装置より7割ほど短縮し、1分以内に終了します。
 もう一つは、 ターゲットの追尾機能です。呼吸の影響で移動する体内の腫瘍の位置を、特殊な赤外線カメラと標的検出用X線装置でリアルタイムに把握して追跡しながら照射できます。照射する範囲をより小さく絞れるため、正常な組織の影響を抑えた安全な治療が行えます。
 また、単位時間あたりに照射できる放射線量が増えたことも特徴の一つ。腫瘍の形状に合わせて複雑な照射を行う
IMRT(強度変調放射線治療)機能が強化されて、より精密に照射できるようになりました。 
 これらの機能により、患者さまが治療室に入室してから、治療を終えて退室されるまでの時間が大幅に短縮されました。患者さまの負担を軽減できるだけでなく、臓器の動きや照射位置がずれてしまうリスクも少なくなり、安全性の向上にもつながっています。

 すでに稼働しているサイバーナイフは5センチ以下の小さな腫瘍が対象です。装置のロボットアーム先端に取り付けた小型照射装置から極めて細い放射線ビームを多方向から集中的に照射し、より大線量で短期間に治療できることが特徴です。一方、ラディザクトは比較的大きく複雑な形状の腫瘍であっても 正確に照射可能な、 汎用性の高い装置 です。

 放射線治療はがんの根治や予防、痛みなど辛い症状の緩和、近年ではオリゴ転移(少数の転移・再発)に対しても適応が拡大しています。また脊椎転移はマヒに繋がるため、痛みがなくても治療の対象です。
 今後、当科では ラディザクトとサイバーナイフを使い分け、患者さまごとに最適な治療を提供します。また、放射線治療を受けるべき患者さまが適切なタイミングで治療を受けられるよう、医療者への情報提供や医学生の教育にも力を入れていく方針です。当院ではこれからも患者さまへ最善の医療を届け、沖縄県のがん治療に貢献してまいります。

  • 固定具:患者さまごとに作成した固定具
    をライトアップしてディスプレイ。

  • 操作室:ラディザクトの操作室。位置の
    照合や照射は技師や物理士が担当。

  • 照射イメージ:360度方向から、らせん
    状に回転しながら治療するヘリカル照
    射を行う。

治療の流れ

  • ①説明
    初診時に担当医から効果や副作用、スケジュールなどを詳しく説明。

  • ②準備
    治療時に使用する固定具を作成し、図面となるCT画像を撮影。

  • ③治療
    治療台上の固定具に横になり治療開始。痛みや熱さなど何も感じない。

沖縄南部初導入!最新型放射線治療装置ラディザクト稼働開始!

南部徳洲会病院の公式 YouTube チャンネルで、ラディザクトの紹介動画が公開されています。ぜひご覧ください。