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総合診療科

概要

 2020年2月14日、沖縄県初の新型コロナウイルス感染者を当院内科で診断しております。その後、増加する新型コロナウイルス感染症に対応するため、内科疾患に対応するための院内体制の強化が必要となりました。

 2020年12月、3名の医師で、総合診療科を開設することとなりました。新型コロナウイルス感染症をはじめ、肺炎・尿路感染症をはじめとするCommon diseaseや、循環器疾患、呼吸器疾患、排尿障害など多岐にわたる内科疾患の診療をしております。当院は総合診療専門研修基幹施設でもあり、総合診療専門医の育成に力を挙げております。また、初期臨床研修医の教育も行っております。当科でのローテーション研修中には、疾患の治療だけではなく、入院前・退院後の生活を考えた入院診療を心がけ、患者様に寄り添い、地域のかかりつけ医との連携を大切にするよう、指導しております。

 2021年度は、4月より、専攻医(従来制度の後期研修医)2名を迎え、5名体制での診療となりました。新型コロナウイルスが猛威を振るい、発熱外来では年間6672名の診療を行い、うち陽性者は1280名(陽性率19.2%)でした。呼吸不全が重篤化した患者様は、浦添総合病院・南部医療センター・琉球大学医学部付属病院へ搬送、治療していただきました。転院搬送ができなかった重症呼吸不全の患者様に対しては、当院でも人工呼吸管理を行いました。うち1名は、ECMO(体外式膜型人工肺)を用いた治療を行いました。NPO法人日本ECMOnetから、医師・看護師・臨床工学技士を派遣していただいたこともあり、幸いにも救命が叶いました。リハビリ科へ転科後に、自宅へ独歩退院となりました。第5波では、デルタ株の流行に伴い、重症度が飛躍的に上昇しました。経鼻高流量酸素療法(NHFT)や伏臥位療法を行いました。一時は同時に9名のNHFTを要する患者様の治療にあたるなど、たいへん逼迫した医療状況でした。複数回の病棟クラスターを経験(院内感染:53名)し、また弱毒のオミクロン株へ置き換わったこともあり、2022年2月の第6波での院内クラスター発生時は、他科入院中の院内感染者は、そのまま他科主治医がコロナ治療も引き続き行う体制となり、治療の助言を当科が行ってまいりました。

 2022年度は、3年次研修医が、専門診療科(救急科志望でした)に進む前に多岐にわたる知識・技術を習得したいと、当科に所属。上下部内視鏡検査などの技術を習得しました。

 2023年度は、新たに1名の救急専門医がスタッフとして加わり、3年次研修医も新たに2名、当科にて研鑽に励むこととなりました。

展望

 我々総合診療科は、高齢の患者様に対応することが多く、人生の最終段階に関わることとなります。様々な併存疾患や、生活背景、ご本人の希望、家族の想いを受け止め、ご家族・多職種と人生会議を行いながら、より良い最期となるよう、患者様に寄り添ってまいりました。残念ながら当科から死亡退院となった患者様のうち、延命のための補液・経管栄養を行わずに、自発的な経口摂取を静かに見守りながら、自然なかたちで天寿を全うされた患者様も複数名おられました。

 地域のクリニック・診療所、病院、介護施設などとの連携を強化し、患者様が必要とする時に遅滞なく適切な医療が提供できるよう努めてまいります。南部地域全体が、医療に関して安心できるよう、尽力いたします。

 近年、専門診療志向が強くなっていますが、患者様全体(病気だけではなく生活も)を診る事ができる総合診療専門医を育成してまいります。

担当医の紹介

西島 功(ニシジマ イサオ)

役職 総合診療科部長
心臓血管外科部長
資格・専門医 総合診療専門医
総合診療専門研修指導医
プライマリ・ケア認定医
プライマリ・ケア連合学会認定指導医
救急科専門医
麻酔科標榜医
心臓血管外科専門医
心臓血管外科修練指導者
外科専門医
外科指導医
脈管専門医
日本脈管学会研修指導医
血管外科学会認定血管内治療医
胸部ステントグラフト指導医(3機種)
腹部ステントグラフト指導医(4機種)
下肢静脈瘤血管内焼灼術指導医

妹尾 真実(セノオ マミ)

役職 呼吸器内科部長
資格・専門医 日本内科学会総合内科専門医
日本呼吸器学会専門医
インフェクションコントロールドクター

今村 恵(イマムラ メグミ)

役職 総合診療科医長
資格・専門医 総合内科専門医
救急科専門医

照屋 彩夏(テルヤ アヤカ)

安次嶺 裕(アシミネ ユウ)

兼次 駿輔(カネシ シュンスケ)