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サイバーナイフ

サイバーナイフとは

ピンポイント専用の放射線治療装置です。平らな治療台に仰向けに寝ていただき、100本程の極細エックス線ビームで「がん」を狙い撃ちします。
治療は1回あたり30分前後、状況に応じて1~5回程度(1日1回)で完結します。治療中に痛みや熱さを含めて何も感じることはありません。

(サイバーナイフ 治療の様子)


サイバーナイフ適応疾患

前立腺がん

前立腺がん 治療の様子

前立腺がんに対する放射線治療の効果は、医学と装置の進歩のおかげで、今や手術を受けるのと同じです。しかも治療期間中にほとんど体調が変わらないため、仕事を続けながら治療を受け、例えばゴルフラウンドすることも可能です。

これまでトモセラピーで1カ月半かかっていた治療が、サイバーナイフのピンポイント性能の恩恵から、わずか1週間半で完結できます(ただし治療開始前に準備として1泊のみ入院していただき、前立腺内へ位置の目印となる金マーカー挿入と、副作用を減らすため前立腺と直腸の間に吸収性ゲルを注射する処置を行います)。

1回の治療時間も短いため通院でOKですが、北部地域・離島など遠方の方は入院も可能です。その場合でも入院期間はこれまでの1ヶ月半から1週間半へと、格段に短くなります。


がんの脳への転移

脳腫瘍 治療の様子

脳への転移は頭痛や嘔気など辛い症状の原因となります。サイバーナイフであれば、頭部固定用のメッシュ状のお面(シェル)を付け、台の上に寝ていれば治療は終了です。これまで装置の種類によっては、固定のため頭がい骨に直接ネジどめが必要となり、痛みを伴うものでした。サイバーナイフは当然このようなネジどめは不要です。

治療回数は腫瘍の大きさにより異なります。1㎝程度の小さなものは1回で完結できます。

その一方、腫瘍がある程度の大きさの場合は、副作用を抑えてかつ十分な量のビームをあてるために3~5回程度に分けて治療を行います。ネジどめが不要なサイバーナイフであれば、固定に痛みがないため複数回の治療も受けやすいというメリットがあります。


出典元:Neuroinfo Japan 脳神経外科疾患情報ページ
頭部に直接ネジで固定することはありません

肺がん

早期の小さな肺がんへのピンポイント治療も手術に匹敵する効果があります。肺は呼吸により常に大きさが変わるため、腫瘍そのものも動いていることは想像できると思います。

実際に動く標的に対してピンポイントに撃つのは非常に難しい技術なのですが、サイバーナイフは患者さま本人の呼吸や腫瘍の微妙な動きを感知して、常にビームをあてる位置がずれないように装置が動き腫瘍を狙い撃ちし続けます。

肝がん

手術、ラジオ波、カテーテル治療がこれまでの主な柱でしたが、最近ではピンポイント放射線治療の有効性がわかっています。肝臓は肺のすぐ下にありますので腫瘍そのものが呼吸で動きます。肺がんと同様に、サイバーナイフでは実際の呼吸・腫瘍の微妙な動きに合わせて装置が微妙に動き、腫瘍を狙い撃ちしつづけます。

部位別内訳

メディア掲載

昨年に続き、サイバーナイフの主たる治療内容である『SBRT実施実患者数が多い病院』ランキングで第6位となりました。
『手術数でわかるいい病院2023』に掲載されています。

トモセラピーとの違いは何?どう使い分ける?

まず、どちらも身体の外からがんに対してエックス線のビームをあてて治療を行う装置である点は変わりません。その上でサイバーナイフは、特に極細のビームを用いてピンポン球くらいまでの標的(ターゲット)に狙い撃ちするのが得意です。トモセラピーは、逆に大きく複雑な形の標的も正確に照射することができます。

例えば、乳がん手術の後には再発予防のため放射線治療が必要なことが多いです。その際に手術した側の乳房(乳腺)全体に放射線をあてるのですが、サイバーナイフでは標的が大きすぎるため、トモセラピーを用いて治療します。

実際にどちらの装置を用いて治療するかは、当院の経験豊富な放射線治療医(学会認定を得た放射線治療専門医が3名常勤しています)が主治医の先生からの紹介状やCT画像など患者さまそれぞれの情報を総合して的確に判断します。


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サイバーナイフのご紹介動画

南部徳洲会病院の公式YouTubeで、サイバーナイフに関する動画が公開されています。ぜひご覧ください。